令和4年2月定例会 一般質問

1.消防団員の確保に向けた処遇改善について

2.一般廃棄物のリサイクルの推進について

3.大学生等の県内定着促進について

4.気候変動に対応した果樹農業における技術の確立と普及について

5.甲斐市における土砂災害対策について

6.学校現場におけるいじめ対策について

7.刑法犯の認知・検挙状況について

 

 

 

猪  股 私は、自民党誠心会の猪股尚彦です。自民党誠心会の立場から、今定例会に提出されました案件、並びに県政一般について質問いたします。

 新型コロナウイルス感染症は、次々にあらわれる変異型ウイルスにより、感染拡大と収束の波を繰り返し、一向に収まる気配を見せません。

 新型コロナウイルス感染症が流行する前から、我が国は社会・経済課題に直面していましたが、感染症の流行により、世界経済にも大きな影響が生じ、これまでの問題を顕在化させたと感じています。

 一方で、地球温暖化により、自然環境や人間社会にさまざまな影響をもたらし、ある影響が他の影響を引き起こす負の連鎖も懸念されております。気温の上昇や降水量の変化だけではなく、水・食糧不足や健康被害、経済格差に至るまでさまざまな悪影響を及ぼしています。

 一朝一夕には解決できない問題が山積しておりますが、「隗より始めよ」のことわざのとおり、私も率先して、地域・県民の皆様とともに、二元代表制の一翼を担う県議会の一員として、夢と希望と安心を持てる山梨を目指し、誠心誠意、全力で取り組んでまいることをお誓い申し上げ、以下、質問に入ります。

 

1、消防団員の確保に向けた処遇改善について

猪  股 近年、全国各地で地震や風水害などの大規模災害が相次いでおり、昨年7月には、お隣の静岡県熱海市で、盛り土に起因した土石流が発生し、多くの人命にかかわる災害となりました。

 また、本県でも昨年12月3日に、大月市で震度五弱を記録する地震が発生しましたが、幸い大きな被害は生じなかったものの、日ごろからの備えと、地域における防災力の充実・強化の重要性を改めて認識したところであります。こうした災害が発生した際に、地域の災害初動対応のかなめとなるのが消防団であります。

 消防団は、初期消火活動や、災害発生時における住民の避難誘導、被災者の救助など多岐にわたるほか、加えて地域コミュニティーの維持に欠かせない存在であり、ほかにかえがきかない重要な組織であります。

 しかしながら、団員数の推移を見ると、本県のみならず、全国的にも減少傾向が続いておりますが、これは、少子化や就業形態の変化により、サラリーマンがふえたことなど、さまざまな要因が複合的に生じていることによるもので、県内の市町村では団員の確保に大変苦慮しています。

 こうした中、私の地元である甲斐市においては、市役所職員が採用から2年間、消防団に入団する制度を設けるなど、地域防災力の維持・向上に取り組んでいるところであります。

 一方、こうした状況には、国でも危機感を持っており、昨年4月には、消防団員の年額報酬標準額を3万6500円とすることや、支払い方法を消防団への一括支給から団員への直接支給に変更するなど、処遇改善に向けた基準を示し、全国市町村に対して、取り組みを進めるよう強く要請したと聞いています。

 私も、消防団員を確保し、地域の防災力を維持・強化するために、まずは消防団の処遇改善が不可欠であると考えます。

 そこで、県では消防団員の処遇改善に向けてどのように取り組んでいるのか、伺います。

 

知  事 消防団員を確保していくためには、団員の処遇改善が必要であり、その実現には消防団を設置・運営する市町村の理解が大変重要であります。

 このため、昨年、国から消防団員の報酬等の基準が示されたことを受け、県では、国及び市町村との三者による意見交換会を行うとともに、市町村の予算編成が本格化する秋以降、県内全ての首長に対し、処遇の改善を図るよう直接要請をしてまいりました。

 こうした取り組みにより、市町村において年額報酬等の引き上げや、団員個人への直接支給に切りかえる動きが広がるなど、効果があらわれてきているところであります。

 一方で、年額報酬等の引き上げは、市町村にとって大きな財政負担が生じることから、県では、昨年秋、国に対して市町村に十分な財政措置を講じるよう要望活動を実施いたしました。

 この結果、来年度から消防団員の年額報酬の改善に取り組む市町村に対しましては、必要額に応じた交付税措置が講じられるなど、財政面での見直しが図られたところであります。

 こうした状況を踏まえ、今後とも市町村に対する働きかけを積極的に行う中で、消防団員の処遇改善がより一層進むよう取り組んでまいります。

 2、一般廃棄物のリサイクルの推進について

猪  股 大量生産・大量消費型の経済社会活動は、大量廃棄型の社会を形成し、自然環境に負荷を与え続けています。将来にわたって良好で快適な生活を維持し、次世代に豊かな自然環境を引き継いでいくためには、天然資源の消費を抑制し、環境への負荷をできる限り低減する循環型社会を形成していく必要があります。

 また、国連が掲げる持続可能な開発目標、いわゆるSDGsの目標の一つである「つくる責任、つかう責任」では、廃棄物の発生防止、削減、再生利用及び再利用により、廃棄物の発生を大幅に削減することを目指しています。

 国や県が目指している循環型社会の形成に当たっては、リデュース、リユースとともに、リサイクルを進めていく必要があり、そのためには、県民一人一人がごみの排出ルールに従い、ごみの分別を徹底し、可能な限り資源化していくことが不可欠であります。

 私の地元、甲斐市では、市内3カ所に資源リサイクルステーションを設置し、多くの市民が資源ごみを分別してリサイクルに取り組んでいます。

 しかしながら、残念なことに可燃ごみの中にペットボトルや空き缶などが混入しているケースも散見されます。

 これは、私が体験した一つの出来事ではありますが、一部でリサイクルの意識が希薄となっている現状があります。

 人の考え方や行動を変えることは容易ではありませんが、「分ければ資源、混ぜればごみ」というフレーズを繰り返し呼びかけるなどして意識を変えるなど、実際の行動に結びつけていくような取り組みが重要であると考えます。

 県では、昨年3月に第4次山梨県廃棄物総合計画を策定し、循環型社会の形成に向け、廃棄物の発生抑制や適正処理の推進とあわせ、循環的利用の推進に取り組むこととしていますが、県は、一般廃棄物のリサイクルを推進するため、どのように取り組んでいるのか、お伺いします。

 

 

環境・エネルギー部長 循環型社会の実現に向けては、議員御指摘のとおり、リサイクルを初め、リデュース、リユースの3Rに対する県民の理解を深め、ごみの分別など、具体的な取り組みにつなげていくことが重要でございます。

 このため、県では、毎年5月30日からの環境月間を中心に、広くリサイクルの推進を呼びかけるとともに、市町村や民間団体が実施する環境教育事業に対して、エコティーチャーの派遣や助成を行うなど、さまざまな機会を捉えまして、啓発活動を進めております。

 また、体験活動に御参加いただくことで、リサイクルへの意識が一層高まり、具体的な行動につながることが期待されることから、昨年10月に静岡県と共同し、海ごみの清掃イベントを実施いたしました。

 本県からも児童・生徒など40名の方々に御参加いただき、参加者からは、散乱する多くのペットボトルを目の当たりにし、「今まで以上にリサイクルの意識が強くなった」「ごみを出さない暮らし方や分別の徹底を心がけたい」などの声が寄せられたところでございます。

 今後も、市町村や民間団体などと緊密に連携しながら、分別の徹底などに対する県民意識の向上を図り、一般廃棄物のリサイクルを推進してまいります。

 

3、大学生等の県内定着促進について

猪  股 本県の機械電子産業は、令和元年の製造品出荷額等が一兆7000億円余りと、県全体の約7割を占める基幹産業であり、本県経済を支える重要な産業であります。

 中でも、長引くコロナ禍にあっても、世界的な半導体需要の拡大を背景に、関連する多くの県内メーカーからは「過去最高水準の稼働率となっており、極めて繁忙な状況」との声も聞かれ、活況を呈しています。

 一方で、県内では、生産用機械や部品の製造を行っている企業の割合が高く、一般消費者の目に触れる機会が少ないため、高い技術を持つ魅力的な企業が数多くありながら、余り知られていないことを、私はとても残念に思っております。

 こうしたことから、県内企業では、優秀な人材の確保に苦慮しており、機械電子産業がこれからも本県産業を牽引し続けていくためには、技術系人材を確実に確保していくことが何よりも重要と考えます。

 私は、そのための対策の一つである理工系の大学卒業生等を対象に奨学金の返還を支援する、ものづくり人材就業支援事業が、本県の機械電子産業への関心を高め、県内企業への就職や定着のきっかけとなることを期待しております。

 本県では、昨年10月1日までの一年間の転入者が転出者を上回り、20年ぶりの社会増を記録し、コロナ禍の中で、東京一極集中から地方分散の流れが生まれてきております。

 私は、この追い風ともいえる機会を逃すことなく、ものづくり人材就業支援事業を積極的に展開し、この制度を、より効果的なものとすることが重要と考えますが、県の御所見を伺います。

 

 

知  事 奨学金の返還を支援する、ものづくり人材就業支援事業につきましては、理工系の新卒者を対象としたものであり、平成28年度の事業開始以来、県外大学や県外出身者の利用割合も徐々に大きくなり、Uターン、Iターンへの効果もあらわれてきております。

 しかしながら、若者の理系離れなどにより、技術系人材の不足も懸念されるため、この奨学金返還支援制度の対象に既卒の若手技術者を加え、県内企業への人材確保をより一層強化することといたしました。

 具体的には、県外で働く卒業後3年以内の技術者に対象を広げるものであり、都内の、やまなし暮らし支援センターや市町村の移住相談窓口など関係機関と連携して、広く制度の周知に努めてまいります。

 この制度の活用により、地方志向の高まりを逃すことなく、新卒者や県外で働く若者を県内企業に呼び込み、本県基幹産業の将来を担う人材のさらなる確保・定着を図ってまいります。

 

 

 4、気候変動に対応した果樹農業における技術の確立と普及について

猪  股 近年、世界各地で地球温暖化の影響により、日本でも観測記録を塗りかえる高温・豪雨・大雪などのこれまでにないデータが観測されています。

 本年1月4日に気象庁が公表したデータでは、日本の年平均気温は百年当たり1.28度の割合で上昇しており、令和2年の年平均気温は、統計開始以来、最も高い値を記録するなど、我が国の自然生態系や国民の生活基盤をも揺るがしかねない状況となっています。

 さまざまな産業の中でも、農業は特に気候の影響を受けやすく、高温や降水量の増加により、農作物の収量や品質の低下、さらには病害虫の多発による被害が毎年発生しております。

 こうした中、農林水産省では、令和3年5月に、食料・農林水産業の生産力向上と持続性の両立を実現させるための新たな政策方針として、みどりの食料システム戦略を策定し、災害や気候変動に強い持続的な食料システムの構築を目指す取り組みを行っています。

 さらに、昨年10月には、通称、みどり戦略に掲げられた気候変動に適応する生産安定技術・品種の開発・普及等を推進するため、農林水産省気候変動適応計画を改定したところです。

 この先、温暖化による気候変動が進むと、本県で常緑果樹であるミカンの栽培も可能になるとも言われ、逆にこのような事態になれば、今まで栽培できたブドウや桃、スモモなど、本県を代表する落葉果樹の栽培が困難となり、産地が長野県や東北地方、北海道など冷涼な地域に移動していく可能性があります。

 近年、本県の果樹生産現場で発生しているブドウや桃の着色不良、スモモの結実不良、モモせん孔細菌病やブドウの晩腐病の蔓延も、地球温暖化による気候変動が原因と考えられています。

 高い技術を持つ農家であっても、地球規模の大きな気候変動や気象災害に対応することは難しく、現場からは、その対策を強く求められているところです。

 私は、本県果樹農業を持続的に発展し、農家が安心して営農活動を継続するには、気候変動に対応できる品種の開発や栽培技術を確立し、これを現場へ普及することが重要であると考えます。

 そこで、県では、気候変動に対応した果樹農業の技術確立と、その普及にどのように取り組んでいくのか、お伺いします。

 

 

知  事 本県果樹農業を維持・発展させるためには、高温や日照不足でも安定生産が可能な新しい品種の開発や、気象の変化に応じた栽培技術の確立が重要であります。

 このため、県では、果樹試験場において、高温でも着色が良好なブドウのブラックキングや曇雨天でも着色がよく、食味のすぐれる桃の夢みずき、果肉がやわらかくなりにくい夢桃香など、気候変動に強い、新品種を開発し、その普及に取り組んできました。

 また、温暖な気候を好むオリーブやマンゴー、レモンなどについて、栽培性や市場性、経済性など、本県の新たな特産品目となる可能性を検討しながら、導入を進めているところです。

 さらに、栽培技術面での対策といたしましては、長雨や台風により多発した桃のせん孔細菌病やブドウの晩腐病につきまして、JAと連携し策定をいたしました防除マニュアルに基づく技術指導を徹底してまいりました。

 加えて、せん孔細菌病の防除対策につきましては、日本一の桃産地の維持を図るべく、市町村やJAと連携して薬剤防除に要する経費を支援し、産地で一斉防除を徹底した結果、昨年は本病の被害がほとんどない状況まで抑え込むことができました。

 今後も、温暖化などの気候変動に強い品種を開発・普及するとともに、病害虫被害の軽減に資する生産安定技術や、ブドウの雨よけ施設の迅速な導入・定着を図り、農家の所得向上と経営安定につなげてまいります。

 

 5、甲斐市における土砂災害対策について

猪  股 近年、気候変動の影響による豪雨災害が多発する中、土砂災害は激甚化・頻発化しており、毎年のように全国各地で深刻な被害が発生しております。

 令和3年版国土交通白書によると、土砂災害発生件数は、直近10年間と、30年前の平成3年から10年間の平均発生件数を比べると、1.5倍に増加しています。

 本年度も、12月時点において967件もの土砂災害が発生しており、中でも、8月の発生件数は448件と、直近10年の同月平均発生件数と比べても2.5倍と大きく上回る状況となっております。

 このように、全国において土砂災害が多発する中、私の所属する自民党誠心会では、平成30年7月豪雨において1200件以上もの土砂災害が発生し、死者・行方不明者が154名もの甚大な被害を経験した広島県における復興及び防災・減災の取り組みについて、昨年12月に政務調査を実施してまいりました。

 2メートルを超える巨石まじりの土石流がまちを飲み込み、一瞬にして人々の命、生活が奪われた現地に立ち、山肌に残る無数の崩壊地など、今なお残る災害の大きな爪跡を目の当たりにしたとき、土石流災害の恐ろしさ、長期にわたる生活への影響など、事前防災対策の重要性を改めて強く認識したところです。

 気候変動による土砂災害リスクが高まる中で、本県においても、いつ、どこで大規模な土砂災害が発生してもおかしくない状況であり、土砂災害対策の推進は喫緊の課題であります。

 県では、これまでも砂防堰堤の整備など、命に直結する土砂災害対策について着実に推進していることは承知しておりますが、昨年8月には、お隣の長野県岡谷市における、死者3名、負傷者2名の土石流災害が発生したこともあり、私の地元である甲斐市においても、同様な土石流災害の発生について強く危惧する声を多く聞いております。

 そこで、甲斐市における土石流対策の取り組み状況について、お伺いします。

 

 

県土整備部長 甲斐市の北部は急峻な山間地域であり、脆弱な火山性地質に多くの急な渓流があるため、土石流災害のリスクが高い地域となっています。

 また、避難場所の適地が少ない狭隘な谷合いの集落が多いことから、集落の外へ避難するための道路の安全確保が重要です。

 このため、人家のみならず、避難路が被災するリスクの高い渓流において、優先的に土石流対策を進めることとしており、これまでに9つの渓流で整備が完了しています。

 本年度は、菅口沢において砂防堰堤の工事、打返沢や吉沢において測量設計を実施しておりますが、さらに国の防災・減災、国土強靱化のための五か年加速化対策予算を活用して、東久保沢の測量設計に着手いたします。

 これらの工事は、急峻で落石や土石流などの危険を伴う現場のため、施工に時間を要しますが、地域住民の御協力をいただきながら、安全かつ計画的に進めてまいります。

 

 6、学校現場におけるいじめ対策について

猪  股 いじめは、相手の人格を踏みにじり、心身の健全な成長に重大な影響を与えるだけではなく、子供の教育を受ける権利まで侵害する、決して許されない行為であります。

 私は、このいじめ問題に日ごろから関心を持っており、新聞等でいじめの記事を見ると、なぜこんなことになってしまうのだろうかと、非常にやるせない気持ちになります。

 さて、昨年10月に、文部科学省から、令和2年度のいじめ等の状況に関する調査結果が発表されました。それによると、いじめの認知件数は、平成26年度以降増加が続いていましたが、令和2年度は減少に転じ、小・中・高等学校及び特別支援学校におけるいじめの認知件数は、前年度に比べ約9万5000件、率にして15.6%減少し、51万7163件となりました。

 また、国にあわせて発表した県のいじめの認知件数も、国と同様に、これまで増加傾向にありましたが、令和2年度は6300件と、前年度に比べ1444件、率にして18.6%減少しました。

 このように、いじめの認知件数は、国及び県で減少しており、県教育委員会では、その要因を、新型コロナウイルス感染症の拡大により、令和2年度は4月と5月の約2カ月休校措置をとったこと、学校生活においてさまざまな活動が制限され、子供たちが直接対面してやりとりをする機会が減ったことなどが影響したと分析しております。

 一方で、いじめが不満やストレスのはけ口として起こりやすいことを考えると、現状の新型コロナウイルス感染症の再拡大による学校生活への制約や、行事の中止など、子供たちに我慢を強いて、ストレスを感じさせる環境は、今後、いじめの発生を招く要因となるものと強く懸念されます。

 また、現状においても、いじめの認知件数は決して少なくありませんが、これまでに発見できていない事案がある可能性も考えられます。

 私は、いじめ問題については、学校現場において早期に、かつ、つぶさに発見できる環境をつくることが必要と考えますが、県の御所見を伺います。

 

 

教育長 県内の各学校では、いじめの積極的な把握のため、個別面談や家庭訪問、学期ごとに一回程度のアンケート調査などに取り組んでおりますが、本県のいじめ発見のきっかけは、全国に比べアンケート調査の割合が高く、例えば、小学校では76%と17ポイント高くなっております。

 これは、いじめを許さない学校づくりや解決に向けた丁寧な取り組みが、児童生徒からの信頼につながっていることが要因と考えております。

 また、いじめは、その兆候段階から見逃さず、早期に発見し、芽のうちに対応することが重要であり、教員が日ごろから児童生徒の細かな変化に気づき、いじめの発見につなげていく必要があります。

 このため、県では、昨年3月に、いじめ対応のハンドブックを改訂し、いじめている児童生徒や、いじめが起こりやすい集団・起こっている集団が出すサインに関するチェックリストを新たに追加したところです。

 県といたしましては、このハンドブックの活用について、学校における重点的な取り組みを確認する会議の場や各種研修など、あらゆる機会を通じてその活用を促し、全ての教員が日ごろの学校生活の中で、児童生徒のいじめのサインに気づき、対応できる心構えとスキルが身につくよう、積極的に取り組んでまいります。

 

7、刑法犯の認知・検挙状況について

猪  股 県民の安全・安心の確保については、自然災害時の対応や備えだけでなく、犯罪の未然防止・犯人の検挙など、平穏に安心して暮らせる環境も大切であると考えております。

 先般、新聞等によって報道されましたとおり、令和3年中の刑法犯の認知件数は、警察、自治体はもとより、地域住民、各種防犯ボランティアなどによる官民一体となった地道な犯罪防止対策などの効果により、戦後最少を記録し、戦後最悪となった平成十14年と比べ、5分の1まで減少しているほか、さらには、新型コロナウイルス感染症により、緊急事態宣言が発せられ、人流・物流が一時的に停止した令和2年の刑法犯認知件数より、さらに減少しているところであります。

 しかしながら、昨年、当県では、県民の身近なところで、社会の耳目を引く殺人事件や現住建造物放火等事件など、凶悪な犯罪が連続して発生し、付近住民を不安に陥れ、さらには、夜間、民家に侵入して現金等を盗む窃盗事件が連続発生する現状もありました。

 こうした中、県警察におかれましては、迅速に犯人の検挙に結びつけ、昼夜を問わず県民の安全と安心を確保していただいておりますが、その検挙活動の背景には、被害者の無念や被害関係者の思いを酌み、捜査員各位が昼夜を問わず犯罪捜査を推進した成果だと推知し、その多大な御労苦に対して改めて敬意を表するところであります。

 そこで、令和3年中における刑法犯・重要窃盗事件などの認知・検挙状況のほか、こうした事件が発生した際の県警察の取り組み方針について、お伺いします。

 

 

警察本部長 県警察では、一昨年から続くコロナ禍に伴う犯罪の新たな手口などに留意しつつ、官民一体となった総合的な犯罪対策を推進し、各種防犯機器の普及等にも努めたところであり、令和3年の刑法犯認知件数は2748件と、前年に引き続き戦後最少を更新したところであります。

 しかしながら、昨年、殺人、強盗などの重要犯罪は33件、住宅を対象とした侵入犯罪などの重要窃盗犯は368件を認知するなど、県民生活を脅かす犯罪は依然として発生し、治安に対する不安が解消したとはいえない状況にあります。

 こうした中、県警察では、殺人や侵入窃盗事件などに対し、認知段階から捜査力を集中的に投入して初動捜査を実施しており、昨年は数多くの事件で被疑者を早期に検挙したところであります。

 あわせて、防災行政無線や報道機関等を通じた情報発信により、県民の不安解消と被害の拡大防止を図っております。

 引き続き、これらの事件認知時には、的確な捜査を推進することはもとより、被害の発生や犯行手口などに関する情報を、関係機関、事業者等と共有し、被害の拡大防止に向けた注意喚起を迅速に行うなどして、県内の治安確保に全力を尽くしてまいります。