平成30年9月定例会 教育厚生委員会(平成30年10月2日)

◆ゆきとどいた教育を求めることについて 討論

猪股 「ゆきとどいた教育を求めることについて」討論させていただきます。

 県では、現在の厳しい財政状況の中でもよりよい教育環境の整備、充実のため、さまざまな施策を実施しています。高校教育及び特別支援教育の一層の充実を図ることが重要であることから、就学支援金や少額給付金を支給するなどに加え、県単独の給付金を支給し、家庭の経済状況が厳しい生徒等に対する取り組みを行っていると承知しております。

 そこで、今後引き続き、社会情勢、他県の状況、本県の財政状況及びこれからの取り組み等の状況に対して慎重に検討する必要があることから、継続して審査することが適当と考えます。

 

委 員 この請願に賛成の討論をしたいと思います。

 この請願事項全てに県民の皆さんの願いが込められております。財政事情云々がありますけれども、県民の願いをどう実現するか県議会で対応するのが筋であります。請願趣旨であります山梨県においてゆきとどいた教育ができるように教育条件の改善、教育環境の整備に関する要求、この請願を願意妥当として採択するべきだと思います。賛成の意見です。

 

 採決採決の結果、継続審査すべきものと決定した。

◆全国学力・学習状況調査について

猪股 学力テストに関することでちょっとお聞きしたいのですけど、お願いします。

今、小学生児童、それから中学生生徒に学力テストが実施されているのですけど、この子供たちが、特に中学生ですね、このテストに関する意識というものはどういうものがあるのか。その意識に対して、例えば意識向上をさせるために何か取り組みがあったら、その辺を教えていただきたいのですけど、いかがですか。

 

義務教育課長 学力テストにつきましては、学力調査のほかに質問紙調査というのがありまして、これで教科に対する意欲だとか、あるいは勉強したことが役立つかというようなことについても把握しております。こういった調査では、県では全国平均を大きく超えまして、肯定的な割合が高いことから、本県の児童は学習に対する意欲、向上心、そしてそれが役に立つことを理解しているかなと考えております。

さらに来年度からは英語の調査も入りますので、各教科に満遍なく学力が発揮できるように各学校のほうに指導しているところですけれども、子供たちも家庭も前向きに受け取っていて、少しずつ効果があらわれているところでございます。

 

猪股 平均点が上がっているということは聞いています。ただ、全国レベルでいくと、まだ低いのではないかなということで捉えていますけど、この評価だけで子供たちを評価するというのもいかがなものかと私は思っています。時代の変化で、昔は、僕時代の話でさせてもらうと、実業高校がありますよね。商業科がありまして、商業を出て実家を継ぐとか、勤めに入るとか、そういうことで言うと、今の子供たちはこの学力テストがイコール将来の入試ですね、大学入試とか高校入試とか、社会人になって役立つために勉強はしなければいけないものだと思っていますけどね。時代の変化で、今の子供たちは、できて当たり前だという捉え方を大人たちがするのではないか。今の風潮ですね。そういう中で一番大変なのは、県外と比べてこのレベルをどうのこうのということも大事だけど、いわゆる家庭環境、勉強を苦手とする子供、こういったいろいろな問題を抱えている子供、特に小学生ではそんなにないと思うのですけど、中学から高校へ進むとき、高校進学をしない子、その時点で諦めているか何かの問題がある子、こういう子供たちの何らかの平均点を上げるには、子供らに叱るばかりでなくて褒めて教育するということも大事ですよね。おだてて教育するということも大事だと思っていますけど、そういった点で、底上げをしていかなければ平均点は上がらない。この辺をどんなふうに捉えているか、その辺をお聞きしたいのですけど、いかがですか。

 

義務教育課長 この調査が4月に行われておりますのは、まさに中学3年生が卒業するまでに確かな学力をつけることが目的なので、4月当初に行っております。今、委員がおっしゃるように、山梨県でも「いいじゃん山梨」という、こういう資料をつくったりとかしながら、子供たちのよいところを褒めたりとか、あるいは学力以外に家庭環境との関連を含めたものを各教員に配ったりしながら、全ての児童生徒に確かな学力をつけるような努力をしているところでございます。

 

委員 それは配ったほうがいいよ。こういうときに。

 

義務教育課長 承知しました。この後またお配りさせていただきたいと思います。

 

猪股 最後になりますけど、教育委員会のメンツということもあるでしょうし、我々山梨県人のメンツもあるでしょう。でも、そのメンツよりは、子供たちがいい形で教育ができるように努力していただきたい。また、サポートしていただきたい。よろしくお願いします。

 

◆子どもの心のケア支援体制理解促進事業費について

猪股 3点ほどお伺いしますけれども、まず、福の2ページ。子どもの心のケア支援体制理解促進事業について伺います。今回、予算計上をしている事業内容にシンポジウムの開催やリーフレットの作成とありますが、具体的な内容と目的はどのようなものなのか、その辺について伺います。

 

子どもの心のケア総合拠点整備室長 お答えします。シンポジウムについては、子供の心の問題を専門とする医師による基調講演、それと医療、福祉、教育等関係者によるパネルディスカッションを予定しております。いずれも身近な地域で支援体制の構築につながるといったようなことを内容として実施をしたいと考えております。

また、シンポジウムの取り組みを一過性のものとしないために、リーフレットを作成することとしておりまして、総合拠点の役割とか整備内容、また、ネットワーク構築の重要性などの記載を想定しております。3,000部程度作成するための予算を計上させていただいております。

 また、シンポジウムやリーフレットの配布を通じて、特にかかりつけ医など、身近な場所で診療を担う小児科の先生方ですとか、あるいは福祉、教育等の関係者に総合拠点の整備内容や役割、また、ネットワーク構築の重要性について周知をして、支援体制の整備を加速してまいりたいと考えております。

 

猪股 これまでもネットワークの構築に取り組んできたことは承知しておりますが、現状、今後の課題についてどのようになっているのか、その辺をお伺いします。

 

子どもの心のケア総合拠点整備室長 ネットワークの構築については、これまでも医療、福祉の関係者による開設準備委員会やテーマごとのワーキング、そういったものを設置しまして、いろいろな検討をしてきたところです。具体的には、総合拠点と地域の小児科や病院、福祉施設等々の役割分担など連携の方向性について協議してきました。

 以前から、平成27年度からですけれども、こころの発達総合支援センターにおいては地域の小児科医の先生方と症例検討会などを開催して、知識とか技術の普及に努めているところです。今後では、これまでの検討内容を実現するために、より具体的な課題や解決策について検討するとともに、より  多くの地域の小児科医の先生方に可能な範囲で子供の心の診療を担っていただく環境の整備をしていくことが課題かと感じております。

 また、学校や地域においても、心のケアを必要とする子供をあたたかく見守る環境整備を促進していくことが重要と考えておりますので、今回、予算計上させていただきましたシンポジウムの開催やリーフレットの作成を通じて、幅広くいろいろな周知を図ってまいりたいと考えております。

 

猪股 わかりました。ありがとうございました。

 

◆訪問看護ステーション開設準備等事業費について

猪股 続いて、福の7ページです。訪問看護ステーション開設準備等事業費について伺います。訪問看護ステーションを開設する事業者に対し、新たに助成制度を設けて支援するという説明がありました。まず、県が支援を行う必要性について伺います。

 

医務課長 在宅医療提供体制を構築するというのは非常に喫緊の課題でございます。こうした中で、医師や医療機関が訪問診療を実施しない理由を調べたところ、連携して在宅診療に当たる訪問看護師の確保が困難であるためというのがその理由の上位でございました。こうしたことから、在宅医療提供体制の整備に当たっては、訪問看護ステーションの確保が非常に重要であると認識しているところでございます。

 こういう中で、現在、県内の訪問看護ステーションが53カ所あるのですが、これも人口当たりの数で言いますと、全国平均より少なくございまして、また、24時間での対応ができていないという施設もございます。こうしたことから本県の訪問看護体制を強化していくために県が支援を行うものでございます。

 

猪股 この予算額が930万円です。この予算額に対して何カ所の整備を見込んでいるのか、その辺はどうなっていますか。

 

医務課長 この助成制度は1カ所当たり310万円を上限に補助を行うことを考えておりまして、本年度は930万円で3カ所の整備を予定しているところでございます。

 

猪股 在宅医療提供体制の整備は喫緊の課題であります。そこで、訪問看護ステーションの整備も可能な限り速やかに取り組むべきと考えますが、予定している整備数が少ないように思います。そこで、もっと積極的に進めるべきではないかと思いますが、その辺はいかがでしょうか。

 

医務課長 今回の予算の積算といたしましては、現在、在宅医療などに取り組んでいる事業所を中心に、新たに訪問看護で取り組む予定などの聞き取りをいたしまして、3カ所を計上させていただいたところでございます。ただ、今後、この支援制度の普及にも努めまして、3カ所以上の整備が見込まれる場合には、補正予算などで対応し、在宅医療の提供体制の整備を強力に進めてまいりたいと考えております。

 

 

◆周術期等口腔機能管理推進事業費について

猪股 次の質問に移りますけれども、福の10ページ。周術期等口腔機能管理推進事業について伺います。口腔の健康は全身の健康に相互に影響を及ぼすと言われておりますが、口腔の健康づくりの大切さが指摘されています。そこで、県として周術期等口腔機能管理推進事業について何点かお伺いします。

 まず、周術期に適切な口腔衛生処置を行うことにより、術後合併症等を予防するということですが、口腔衛生処置を行うことがどのように術後の合併症の予防につながるのか、その辺をお伺いします。

 

健康増進課長 一般的に手術の後、免疫力が低下いたしまして、さまざまな感染症に罹患しやすくなると言われております。特に、全身麻酔を行う場合は、口から気管チューブと言われるものを喉の奥まで入れますので、口の中の細菌がそのまま肺の中に押し込まれて、それで肺炎や気管支炎を起こすということもございます。また、がんの治療の場合には、抗がん剤などの影響で口の中の粘膜が非常に炎症しやすくなりまして、そこからも感染するというリスクが高まります。

 いろいろ口にトラブルがございますと、ものをかんだり飲み込んだりするにも支障が出まして、そこから誤嚥性肺炎ということにもつながります。手術 の前から適切に口腔機能管理を行うことで、そうした口の中の細菌を減らしたり、また、そういったかむ機能というものを維持したりすることで、先ほどの感染症でありますとか誤嚥性肺炎のリスクが低減いたします。このような仕組みになっております。

 

猪股 丁寧な説明をありがとうございました。県内の病院で周術期等の口腔機能管理はどの程度行われているのか、その辺はいかがですか。

 

健康増進課長 県内におきまして、がんの分野につきましては、県の歯科医師会が県内の8つの病院と協定を結んでございまして、そちらの病院と医科歯科連携をしながら、周術期の口腔機能管理が行われてはおりますが、まだ件数としてはそれほど多い件数ではございません。そのほか、がん以外の分野では、まだ県内では取り組みが進んでおりません。

 

猪股 本年度は検討会の開催とリーフレットの作成等を行うということですが、今後どのように事業を展開していくのか、最後にお伺いします。

 

健康増進課長 まず、明年度からにつきましては、県内の全ての病院を対象にしまして、周術期等の口腔機能管理の必要性、重要性というものを理解していただくための講演を行いまして、医師や病院関係者に周知を図ってまいりたいと考えております。

 あわせまして、歯科医師に対しましても、病院での周術期等の口腔機能管理に対応できる、そのための研修を行いまして、研修を修了した歯科医師を連携医という形で歯科医師会のほうで登録をしまして、病院から依頼があれば、その歯科医師を派遣できる、そういった体制を整備していきたいと考えてございます。