平成29年6月定例 農政産業観光委員会

◆ 山梨県職業能力開発促進法関係手数料条例中改正の件

猪  股 今回の条例改正は、本県の基幹産業を支える若者の確保や育成を目的とした技能検定試験手数料を減額するというものでございます。本県における技能検定の現状や今後の展望について、何点か伺います。

 最初に、この技能検定はどのような検定なのか、その目的や制度の概要について、お伺いします。

 

 

産業人材育成課長 技能検定の目的や制度の概要についてであります。技能検定は、労働者が有する技能の習得レベルを評価する国家検定制度であり、労働者の技能と地位の向上を図り、ひいては産業の発展に寄与しようとするものであり、職業能力開発促進法に基づいて実施しております。

 検定試験は、学科試験と実技試験で構成され、検定の等級は、試験の難易度が高い順に1級、2級、3級に分かれておりまして、職種によっては難易度を分けないで行う単一等級や管理監督者向けの特級があります。また、合格者には技能士の称号が与えられます。

猪  股 次に、本県における技能検定の実施状況についてであります。受検者の技能レベルに合わせ、各等級で検定を実施しているとのことですが、本県では、昨年度、どの程度の受検者や合格者がいて、そのうち今回の手数料減額の対象となる2級、3級を受検する35歳未満の若者はどの程度いるのか伺います。

 

産業人材育成課長  昨年度の受検者ですが、全ての等級をあわせますと1,681名でありまして、そのうち合格者は901名となっております。そして、今回の手数料減額の対象となります2級の受検者でありますが、511名でありまして、そのうち35歳未満の方は69.7%に当たる356名であります。また、3級の受検者は699名でありまして、そのうち35歳未満の方は95.7%に当たる669名であります。

 

猪  股  2級、3級の受検者は大半が35歳未満の若者であるということですが、若いうちからこうした検定試験に取り組むということは、本人の能力開発や技能向上への動機づけの観点からも非常に有効だと考えます。そこで、技能検定にはどのような職種があるのか、また本県において若者が多く受検する職種は何か、その辺はいかがでしょうか。

 

産業人材育成課長  技能検定でございますが、現在、機械加工や建築大工など、合計126職種の試験がありまして、本県では、今年度、そのうちの61職種の試験を実施することとしております。

 また、若者が多く受検する職種でありますが、測定器等により部品等の測定を行います機械検査、工作機器により切削加工を行う機械加工、トランジスタ等を用いて電気機器の組み立てを行う電気機器組み立てなどがございます。

 

猪  股  今回の手数料の減額幅は、2級、3級ともに9,000円であり、これまでの試験手数料と比較すると一定の負担が軽減されることになりますが、今後、どの程度の受検者の増加を目指していくのか、その辺はいかがですか。

 

産業人材育成課長  昨年度、策定いたしました第10次山梨県職業能力開発計画におきまして、平成32年度における受検者数の目標値を設定しております。平成27年度の実績に対し10%の増加を目指すこととしております。具体的には、2級につきましては540名、3級につきましては710名に増加させることを目標としておりますが、関係機関等と連携する中で、目標値よりも多くの方に受検していただけるように取り組んでいきたいと考えております。

 

猪  股 最後になります。本県の基幹産業を支える若者を確保、育成するためには、今回の技能検定試験手数料の減額による負担軽減に加え、技能検定制度そのものやものづくり分野における技能の大切さ、すばらしさを広く若者に浸透させ、ものづくりマインドを高めていくことが重要だと考えます。

 今後もこうした取り組みを推進し、本県経済のさらなる発展に努めていただきたいと思います。

 

 

◆地域の商店街の活性化に向けた取り組みについて

猪  股  私は甲斐市の商工会の理事という立場からも、商店街の活性化についてお聞きいたします。

地域の商店街では、売り上げの減少や商店主の高齢化、後継者の不在等により商売を続けることができず、店を閉める商店がふえ、その結果として、商店街に空き店舗がふえ、さらには客足が遠のくなど、悪循環が続いています。こうした状況に少しでも歯どめをかけ、商店街ににぎわいと活力を取り戻すためには、地域の商店街を支える市町村や商工会とともに、県も積極的に支援をすることが必要だと考えます。

 商店街活性化のため、県はどのように取り組みを進めておられるのか、その点についてお伺いします。

 

商業振興金融課長  委員御指摘のとおり、地域の商店街は、個人消費が低迷する中で、モータリゼーションの進展ですとか、郊外の大型店の進出によりまして、また最近ではAmazonとか楽天といったインターネット通販が伸長しておりまして、シャッター街がふえるなど、大変元気のない商店街がふえている状況が続いております。

 こうしたことから、県では市町村や商工会議所等と連携いたしまして、商店街活力再生支援事業補助金によりまして、例えば空き店舗への創業支援ですとか、防犯カメラや街路灯のLED化といった施設整備、あるいは商店街活性化のためのイベントの開催、あとは若手商店主を育成するためのセミナー等を開催する中で、支援を行っている状況でございます。

 

猪  股 今、説明いただきましたそうした取り組みを実施した結果、商店街の活力の再生という点でどのような成果があったのか、その効果の検証を行い、次の取り組みに発展させていくことが大事だと思っています。これまでの取り組みで、具体的な成果を教えていただきたいと思います。

 

商業振興金融課長  例えば昨年度の取り組みでございますが、甲府市の小江戸祭りですとか、桜座の夏祭りといったイベント等に助成をしておりまして、これについては、例えば今まで地域の方々が、地域の商店街にあまり行ったことがないような方も、こういったイベントで商店街を訪れるということで、新たな再認識をしていただいている。

 また、これまであまり商店街とかかわりのなかった若い方がイベントに参加する中で、地元商店街のいいところを、もう一度、認識するというような効果が出ているかと思っております。

 また、先ほど説明した創業支援事業では、空き店舗を活用しまして、若い方が飲食店ですとか、あるいは宝石を取り扱うショップを開店いたしまして、若手商店主の方が新しい発想で商店街に新たな客層を呼び込むといった効果が出ているかと思います。

 具体的な数字でございますが、これまで創業支援事業を一番多く使っているのが甲府市の中心市街地でございますけれども、甲府市は空き店舗率を、今出しておりまして、平成23年が16.64%ほど空き店舗率がありましたが、平成28年には、13.84%と若干でございますけれども、空き店舗の改善が進んでおりまして、こういった面でも一定の効果は上がっているのではないかと認識しております。

 

猪  股  いろいろな補助金を使ったイベント等の支援は、開催回数が限られ一過性であるという面では効果が限定的ではないでしょうか。こうした補助金による助成以外にも、商店街を支援するような効果のある取り組みもすべきだと私は思いますが、その辺はいかがでしょうか。

 

商業振興金融課長  御指摘のとおり、確かにイベント等の支援というのは単発的でございまして、長期的に継続して効果が出るようなものではないと認識しております。

 県といたしましては、こうした事業とあわせまして、例えば個別店舗の競争力を強化したり、あるいは商店街を引っ張っていけるリーダーとなるような人材を育成するために、平成8年から人材育成セミナーというものに取り組んでおりまして、具体的には、市町村の職員ですとか商工会の経営指導員を対象に、地域データの分析ですとか、あるいは商店街活性化のための施策や立案能力を学ぶセミナーを開催しまして、商店街をマネジメントできるリーダーシップを持った人材の育成も、あわせて行っている状況でございます。

 

猪  股 商店の数が減り続け、昔ながらの店がなくなる一方、商店街の活性化に意欲ある若い商店主も出てきております。今後、こうした方々が新しい発想で市町村の枠を越えて力を合わせ、商店街の活性化に向けた事業を行うケースも考えられます。このような取り組みについて、県が、直接、こうした方々に補助するような対応も有効ではないかと思いますが、この辺、どのように考えているのか、お伺いします。

 

商業振興金融課長  現在の商店街活力再生支援事業につきましては、原則補助対象者は市町村としております。ただ、委員御指摘のとおり、市町村を越えるような枠で、意欲ある商店主さんたちが広域的に取り組みをするような場合、残念ながら現在の支援制度では対象にならないんですけれども、こういったものが出てきた場合につきましては、市町村ですとか、商工会のほうと協議をする中で、新たな支援の仕方というものを考えていかなければならないと考えております。

 

猪  股  最後になります。県内の商店には、高齢でも頑張っている商店主がまだまだ大勢おります。また、新しい発想を持った若い人たちも、少しずつではありますがふえてきています。商店街は、買い物に来る地域の人たちにとっては、昔からのコミュニティの場であり、安全安心の拠点であり、また商売を始める若い人にとってはチャレンジの場でもあります。

 地域にとって大切な役割を果たす商店街を元気にすることは大変重要と考えますので、今後とも、県の積極的な取り組みをお願いして、質問を終わります。

 

◆中山間地農業活性化推進事業費について

猪  股 中山間地農業活性化推進事業費について、幾つかお伺いします。私が住んでいる甲斐市には、狭小で形状も悪く耕作が不利な農地が平地から中山間地に多く存在しています。特に中山間地域は、高齢化、担い手不足など厳しい状況に置かれておりますが、私の地元の敷島の棚田保存会のような組織もあります。景観や風土条件を生かした農業を展開していく地域でもあります。

 私はこれらの特色を生かして、中山間地域農業を活性化していくことが必要だと考えております。まずそこで、中山間地農業活性化推進事業の内容について伺います。

 

農村振興課長 ただいまの質問ですが、国では平成29年度、新たに中山間地農業ルネッサンス事業を創設いたしました。今回、補正に計上いたしました中山間地農業活性化推進事業費は、中山間地農業ルネッサンス事業の活用を図るために作成する計画づくりの取り組みを支援するものでございます。

猪  股  わかりました。国が新たに創設した中山間地農業ルネッサンス事業ということですが、これは具体的にはどのような事業なのか、よろしくお願いします。

 

農村振興課長 国が定める既存の各種支援事業における優先枠の設定とか、制度の拡充を行い、市町村が作成する将来ビジョンなどをもとに、国が中山間地に優先的に予算を配分するということで、中山間地農業の活性化を後押しする事業であります。

 

猪  股 事業はわかりました。市町村が作成する将来ビジョンですが、これにより中山間地がどのように活性化されていくのか伺います。

 

農村振興課長 推進事業を活用して作成した将来ビジョンに基づきまして、各種支援事業の優先枠や、その他必要な事業を有効活用することによりまして、地域コミュニティによる農地等の地域資源の維持、継承を図りつつ、地域の特色を生かした農業の展開、都市農村交流や農村への移住、定住につながり活性化されていくと思われます。

 

猪  股 ありがとうございました。中山間地域は、平地にはない地域資源がたくさんあります。これらの宝を磨き上げることにより、一層魅力あるものになると考えます。この事業を契機に中山間地域の活性化が図られることを大いに期待し、私の質問は終わります。