平成27年6月定例会土木森林環境委員会
◆県道中下条甲府線について
猪股委員 2点ほど質問させていただきます。県道中下条甲府線についてですけど、中下条甲府線の池田地区は歩道が狭く段差もあるため、地元から歩道整備の要望があると聞いています。また東海高校から北側は歩道もなく、歩行者は側溝の上を歩いているということを聞いております。非常に危険な状態でありまして、現在、城西高校入り口付近は拡幅整備中でありますが、引き続き整備を延伸するのか、この計画についてお伺いします。
丹澤道路整備課長 まず、現在の工事をしております城西高校入り口付近の工事の内容については、荒川にかかります長松寺橋、これは老朽橋でございまして、耐震性も満たしていないということで、まず橋梁の架け替えを含めまして前後の道路改良をしているというところでございます。西へ向かっての延伸ということでございますが、橋梁の取りつけ道路として橋詰めから約250メートル区間を、現在の事業で進める予定でございます。ここの整備につきまして、まだ数年ほどかかる予定でございますので、その後に、この先をどうするかという改良的な整備として考えていくのかなと思っております。
高井道路管理課長 歩道整備ですけれども、今、丹澤課長が説明したように、長松寺橋がある程度形が見えてくれば、近隣の方々も歩道がこうなるというイメージが湧いてくると思います。歩道設置の場合は構想段階から極めて難しくて、特に人家が非常に多いところ、大きい建物があるところは、我々説明してもイメージが頭の中に湧いてこないというのもありまして、そういう意味では改良計画後には、イメージが湧いてきますので、新たな考え方に進展できると思います。
猪股委員 城西高校から西に向けての工事は大分時間がかかるということだと思います。それから、その先の話ですけど、これは私の地元の舗装をよく見てもらえばわかりますとおり、舗装の継ぎ目で大型車が通るたびにバウンドするんですよね。それで、地震のように揺すれると聞いています。それから交差点の周りですけど、アスファルトがよじれているということを感じております。その中で側溝改修の対策、または溝ぶたを県へ依頼しても、昔の側溝には溝ぶたが合わないので溝ぶたのがたつきなどを痛切に感じています。
このような状況から道路舗装の補修を行う基準、県としての予定、そういうことに関してはいかがでしょうか。
高井道路管理課長 まず舗装の件でございます。ここのところ、暑さも関係していると思うんですけれども、交差点部前後でわだち掘れになるパターンが基本的に多いです。あるいは継ぎ目とかでも音が出たり振動があったりしまして、その原因がまちまちで、横断歩道の白線でさえも音が出るときがあります。そういった情報なりパトロールで見つかったときは、まず現場に行って、その原因を調べます。その上で対策できるものはするようにしています。その際、1つの観点として大切なのは、地域間のバランスはとるようにはしています。というのは、1つの路線の中で、ここは良くなったけど、こっちもあっちも良くしてとなる、その辺は担当者が全体のバランスを見ながら、できるところは工夫するようにしています。ですから、そういった基準というのは現実には持ってはおりません。
側溝についてですけれども、かたかた音につきましては、道路の横の、いわゆる路肩にあるもので、車が通ってかたかたするものについては、基本的に手をかけていません。人が歩いて、その時点で音がするようなもの、例えば角が欠けているとか、丸くなっているとか、そういうものにつきましては直ちに補修するようにしております。
猪股委員 今の答弁の中で、車が通るたびにがたがたいうなら、人が歩いてもがたがたいうんですよね。だから、県で、先ほど言ったように溝ぶたのサイズが合わないなら、これは将来的にはVSに切りかえなきゃならないが、この計画があるかどうかということなんですね。道路を横断するには横断歩道ないし普通のところを渡りますよね。我々は車社会で車ですから、道路は動かないという解釈ですが、一番肝心なことは、道路を横断するときに、アスファルトのよじれは普通に見てもわからないんですよ。これを、例えば高齢者が道路を渡るときにつまずく可能性がある。自分が歩いて痛切するから質問させていただいているんですね。この件については今後、舗装の補修サイクルや優先度など、道路の側溝に対して県の計画等があるのかどうなのか、その辺を伺いたい。
高井道路管理課長 県としては年次計画といいますか、そういうものは持ってございません。ただ、側溝のVS化については、きょうやろうとしたら今年できるという代物じゃなくて、例えば御要望とか、あるいは我々のパトロールでわかったときには、まず地域の人と話して、そこをやらせてくれるかも含めて話をした後、来年度の予算に反映するなどの形をとります。
◆貢川の河川改修について
猪股委員 私も地元のことなので努力してみたいと思っていますから、よろしくお願いいたします。あと1点。今度の質問は貢川の河川整備について質問させていただきます。貢川の河川工事が当初の計画どおりに進んでいないと聞いていますが、長塚橋の架け替えについては甲斐市の予算負担もあります。この辺について、工事のおくれや計画変更による市民、地元に対する影響はどのようなものなのか、お伺いします。
水上治水課長 貢川の河川改修ですが、長塚橋より約200メートル下流の取水堰から、長塚橋の上流にあります甲斐市大下条の勧進橋の手前まで、640メートルを事業区間としまして、平成24年から事業に着手しております。
当初、若干用地交渉等に難航したことから、多少は遅れていましたが、現在、大分取り戻してきておりまして、進捗率、約36%で長塚橋のすぐ下流まで改修が終わってございます。長塚橋の市の財政負担ということでございましたが、現在4メートルの幅員の橋を6.5メートルにするということで、この拡幅部分は甲斐市の負担になります。細かい積算が出たところで市と協議をしていきたいと思っていますが、大枠については甲斐市と調整がとれてございます。今年度、秋以降、長塚橋の工事に着手したいと考えてございます。
猪股委員 最後になりますけど、ただいま質問させていただいた長塚橋の北側、今までの懸案でありました、すれ違いのできない長塚の第2踏切が、JRが、金は出しませんけど、この1年間かけて拡幅工事をしていくということですから、来春には、この踏切がすれ違いのできる踏切になります。
その流れからいくと、今後、長塚橋を架け替えるのに、あまり期間がずれると、地元に対しても、通学路の関係もありますから、子供たちの安全を十分考えていただいて、できるだけスムーズに運んでいただきたいと思います。
今後の事業についての見通しはいかがなものでしょうか、お聞きします。
水上治水課長 長塚橋ですが、今年の秋以降の発注を考えてございます。長塚橋の上流には県の流域下水道の水管橋がございまして、その上流部に仮橋を架けた後、下水道の水管橋と長塚橋を改修して、もとの位置に戻すことにしています。
工期は平成29年度を目標としています。踏切の改良には間に合わないんですけれども、平成27年に着手して、3年間ぐらいで実施したいと考えてございます。
◆松くい虫等被害森林景観対策事業費について
猪股委員 課別説明書、森の8ページ、松く い虫等被害森林景観対策事業費についてお尋ねいたします。
事業の概要に良好な景観の保全のため景観を損ねる枯損木の除去及び伐倒駆除を実施するとありますが、この事業の目的、具体的な内容について細かく説明をいただきたいと思います。
島田森林整備課長 これまで松くい虫対策というのは、マツノマダラカミキリの幼虫が入っていて、それが被害の拡大につながるので、そういった木を切り倒して、それを薬剤でくん蒸して被害の拡大を防ぐと、こういった事業を中心になっておりました。またこれは今後も行ってまいります。
今回のこの事業は、このマダラカミキリの幼虫が成虫となって飛び出してしまった松ですが、これは被害の拡大に影響しません
ので、国庫補助事業の対象となっていないという木であります。ただ、それは飛び立ってしまった後も木は枯れておりますので、ずっと枯れた状態で、同年に枯れたものは赤いんですけど、だんだん時がたつと茶色くなってくるというような形で、非常に景観に支障が出るということがあります。
そういったことで今回、この事業というのは、昇仙峡ですとか八ヶ岳山麓等の眺望ポイントで飛び立ってしまった後の木、枯損木と言いますけれども、そういった木の伐倒をしまして、良好な森林景観の確保といったものを目指すものであります。具体的には、枯損木を切り倒して、玉切りをして林内を整理します。
それから、下のほうに駆除事業費、161立方とありますけれども、あわせて、その周辺に、幼虫がまだいる木がありましたら、それをあわせて伐倒して薬剤でくん蒸する。そういった事業であります。
猪股委員 私の地元である甲斐市北部においては、今年は例年以上に松くい虫の被害が目立っていると聞いています。被害の状況は前年度と比較してどのような状態なのか、お尋ねいたします。
島田森林整備課長 私も現地をかなり見て歩いたんですけれども、今年は本当に5月を過ぎてから非常に被害が目立つようになってきております。これは森林総合研究所等に確認したところ、年越し枯れと言われるものでありまして、通常は春先からかなり赤くなりますが、昨年の8月の気温が一昨年と比べて2度低かったということで、昨年度に原因となる松のザイセンチュウ、これが中にいっぱいいまして木を枯らすんですけれども、その活動が鈍かった時期があった。それが今年は5月の平均気温は昨年より1.5度ぐらい高かったとのデータが出ております。そういったことで、5月になってからザイセンチュウの活動が活発になって木を枯らし始めている。それで4月に比べて5月に、赤い木が目立ってきているという状況にあります。
猪股委員 中北地域、特に甲府市の北部から甲斐市、韮崎市にかけて枯れた松が非常に目立っています。景観が悪いので、この地域の松くい虫の対策について、この予算が今回の補正に入っているのかどうなのか、お尋ねいたします。
島田森林整備課長 今の委員御指摘の地域というのは、茅ヶ岳広域農道が整備されまして、韮崎インターから非常に観光客の流れが出てくると考えておりますので、そこにおける松くい虫の対策は大変重要と考えております。この地域でも県有林は県が対策を行って、民有林については市が対策を行うということで、これまで実施しておりますが、今回のこの予算自体、ここにある金額は全県を対象としたものでありますけれども、現在、甲斐市と協議をする中で、その予算も使いながら、枯損木の処理によって景観を確保していきたいと考えております。
猪股委員 最後になりますが、今後この地域における松くい虫対策について、どのように取り組んでいくのか、県のお考えをお聞きいたします。
島田森林整備課長 今後、夏から秋にかけまして、当年枯れと言われますものも発生することが予想されます。こういったものを引き続き観測をしながら被害状況は確認していく。それから、幼虫から成虫になって飛び出す時期というのも重要でありますので、そういったものについては市町村に情報提供しておりますが、こういったことも通じて、さらに幼虫がいる木に対しましては国庫補助事業の対象になりますので、そういった事業も使いながら効率的に、この松くい虫対策を、この地域を含めて実施していきたいと考えております。